俺の記憶が戻ってから約1ヶ月が経った。俺の記憶がなぜ突然戻ったのかは分からない。 そもそも俺が深く考えるとろくなことが起こらないのでこれ以上は考えることはよそう。 若菜「あ、靖臣くんじゃないカナ〜♪」 靖臣「よう、カナ坊」 俺は記憶が戻ったことですぐに治療が終了したが、こいつはまだ入院中の身だ。 そういうわけで自分の治療が完了した後もこうしてカナ坊の見舞いに来ているわけだ。 靖臣「おっ、この馬鹿でかい乳は初子か?」 初子「誰が馬鹿でかい乳か!」 忠介「相変わらず君たちは騒々しいねえ」 病室には初子と忠介が来ていた。ていうか忠介、お前にだけは言われたくないぞ。 忠介「久しぶりだねえ。こうして集まるのは3年ぶりだったかい?」 靖臣「そうだな」 あの事件がおこり俺が高校を休学したのが3年前。もうそんなに時が経ってしまったのか。 初子はあれからさらに乳がでかくなったし、忠介もさらに怪しさがアップしている。 変わってないのはこいつだけか、、、、 若菜「靖臣くん、今失礼なこと考えていたんじゃないカナ……」 靖臣「カナ坊、お前超能力者か?」 若菜「え、わたし超能力者カナ、超能力者カナ?」 忠介「君も3年前とちっとも変わらない。いや、戻ったと言うべきか?」 靖臣「そういえばお前らはあの時の俺を知らないんだよな」 初子「ええそうよ。何度かみんなで会いに行こうと思って桜橋先輩や和尚に聞いて みたんだけど何も知らなかったし。まさか八坂原総合病院にいるとは思わないわよ」 忠介「『灯台下暗し』というやつだね」 靖臣「俺も実家に戻された後何度かいろいろな病院を回されたらしいが、、、、」 ドドドドドドドドドドド……… 誰かが走っている音が聞こえる。 若菜「病院の中で走っちゃいけないんじゃないカナ」 どんどん音が大きくなっていく。 初子「近づいてくるわね」 やな予感がする。 足音が俺らのいる病室の前に来た瞬間、 涼香「オミくんっっっっっっっっっっっっっっっ!」 予感的中。 涼香「どうしてお姉ちゃんに内緒で出かけるの?」 俺は姉の承諾無しに外出してはいけないのだろうか? 靖臣「いや、すずねえが来るとややこしいことになりそうだから、、、、」 涼香「オミくんっっっっっっっっっっっっっっっ!」 靖臣「うえーーーーーーん。お姉ちゃんごめんなさーい! 今度からはお姉ちゃんと一緒にお出かけするよー!」 必殺、お姉ちゃんに甘える作戦(命名:俺) 涼香「おー、よしよし。お姉ちゃんが怒って悪かったぞー」 作戦成功。ただ、この作戦の大きな欠点は 若菜「靖臣くん、かっこ悪いんじゃないカナ、、、、」 初子「相変わらず無駄に仲のいい兄弟ね」 非情に情けないことだ。てか初子、無駄に仲のいいとは何だ。 看護婦「病院では静かにしてもらえますか?」 新たな欠点発見。 忠介「そうそう仲のいいで思い出したが」 忠介が何か切り出す。 忠介「靖臣と楠くんはいつ結婚するのだい?」 カナ坊が飲んでいた飲み物をぶっと吹き出す。吹き出されたものの中につぶつぶしたものが見える。 おそらく例によって「つぶつぶマロン」だろう。 それはさておき横を見ると 涼香「お、み、く、ん?」 非情にヤバイ。顔は笑っているが目は笑ってない。 忠介たちが俺らを注目しているのにすずねえが緊張している気配はない。 すごく嫌なことにすずねえには俺しか見えていないようだ。 昔、俺が間違えてすずねえのケーキを食べてしまった時よりも恐い。 忠介「君らは婚約まではしていたはずだよね」 涼香「オミくんっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっ!」 いきなりつかみかかられた。ていうかこのままでは確実に殺される。 実行犯はすずねえで、主犯は忠介。 運転手は君で、車掌は僕だ。 いよいよヤバい。わけの分からんことを考え出した。 初子「え、えと、桜橋先輩落ち着い、、、、」 初子がすずねえにギッとにらまれて言葉を止める。 靖臣「ちゃんと話すからとりあえずこの手を、、、、」 ここでやっと手を離される。 涼香「ゴメンね、オミくん」 いつの間にかドアが開かれていて、ドアの向こうには大勢の人がいる。 涼香「すみません、すみません。ふとどき者の弟ですがよろしくお願いします」 我に返ったことでみんなから注目を浴びてわけ分からんようになってる。 ていうか俺が悪いんかい。 涼香「さぁ、話してもらうわよ」 ドアが閉められたことですずねえは平静を取り戻したようだ。 俺は3年前の運動会の時のことを話し始めた。 俺が話している間、カナ坊は終始赤くなっていた。 靖臣「忠介、何でお前は俺とカナ坊が婚約していることを、、、、」 忠介「世の中には知らない方がいいことも多いのだよ」 初子「以前お見舞いに来た時に、カナのおばさんから聞いたのよ」 少し安心した。 涼香「なんでお姉ちゃんにそんな大事なことを言わなかったのっっっっっっっっっっっっ?」 靖臣「いや、すずねえが怒るだろうと」 もう怒っているが。 涼香「お姉ちゃんも、オミくんと若菜ちゃんがお付き合いしているのは知っていたけど、 まさか婚約までしているなんて、、、、」 初子「やっぱり靖臣ってロリでペドだったのね」 靖臣「やっぱり言うな、やっぱりって!それに俺はこんな子どもとは結婚しないぞ」 若菜「結婚詐欺じゃないカナ、結婚詐欺じゃないカナ」 失礼な。つか、まだ結婚してねえ。 涼香「お姉ちゃんはオミくんをそんな犯罪者に育てたつもりはないぞっっっっっっっっ!」 結婚すると言ってもしないと言っても結局怒るんかい、この姉ちゃんは。 靖臣「まぁ、俺もカナ坊が好きだしいつかは結婚することになるだろうが、 まだカナ坊は高校を卒業していないだろう?」 若菜「それは靖臣もおんなじじゃないカナ」 そうだった。3年前に休学届けを出したきり実はまだ卒業していない。 靖臣「じゃあ俺もまた高校に行くのか、、、、」 初子「そういえば、ひより先生が正式な教員になっているわよ」 忠介「僕も今度教育実習で奈々坂学園に行くことになったよ」 靖臣「なんだ忠介、お前も卒業してなかったのか」 その可能性は大いにありうる 忠介「君は、人の話を何も聞いてないんだねぇ、」 靖臣「聞いていたが、その事実を認めたくなかっただけだ」 初子「私もたまに遊びに行っているわよ」 ひより先生だけで手一杯なのに、それに初子や忠介が加わった日には俺に休息の時はないだろう 靖臣「おいカナ坊、お前の家の財力で俺を裏口卒業させろ」 若菜「靖臣くん、言ってることめちゃくちゃじゃないカナ、、、、」 靖臣「それにあんな人が先生になっていいのか?生徒に悪い影響を与えるぞ」 初子「あんたも似たようなもんでしょ」 忠介「それもそうだね」 靖臣「いつも騒動の渦中にいるような人間が何を言うか!」 若菜「同じ穴のムジナじゃないカナ」 こいつはこいつでひどいこと言うし 涼香「お姉ちゃんはオミくんにちゃんと高校卒業してほしいぞっっっっっっっっ!」 靖臣「まぁ、こいつらが一緒だと退屈しそうにはないな」 カナ坊や初子たちとまた同じようにすごせるのは悪くない 靖臣「そういえばすずねえ、俺とカナ坊が結婚したらすずねえはどうするんだ?」 若菜「え、え、突然何を言い出すのカナ、靖臣くん」 カナ坊は赤くなって慌てふためいている 涼香「当然、一緒に住むに決まってるでしょ?」 靖臣「俺の家はそんなに広くないぞ、、、、」 若菜「私の家だったら部屋がたくさんあるから大丈夫じゃないカナ」 靖臣「けっ、お嬢が。つーかカナ坊、お前はそれでいいのか?」 若菜「靖臣くんが婿入りすれば全然問題ないんじゃないカナ」 靖臣「勝手に決めるな、、、、」 そういうオチですか? |